僕らの世代
今年も冬眠が終わった。
この間に新型コロナウイルスによる感染症がみるみる世界中に蔓延して、
2011年の3月の時と同じような緊張感の中、黙々とミッションをこなした。
そしてこの間に宮城まり子さん、マスオさんの声の増岡弘さん、
そして志村けんさんが旅立った。
人間は誰でも生まれた瞬間から死へのカウントダウンが始まるのだけど、
子供時代に影響を受けた人達が次々と去って行くのを知ることで、
自分の今の立ち位置、残された時間が永遠でないことを噛みしめていく。
そこで僕らの世代を改めて振り返ってみると、
全く無名だった志村けんが東村山音頭で大ブレイクして行く過程を、
小学生でリアルタイムに見ていた貴重な世代なんだよね。
音楽では英国で全く売れてなかったクイーンが
世界のバンドになって行くのをサポートし、
パンク、ニューウェーブ、テクノ、ヘヴィメタルが生まれる過程を
中学から高校の間でリアルに体験し、
20歳前後の頃には、年上の世代から見て一体何を考えてるのか
さっぱりわからないので『新人類』と呼ばれた。
クズのような根性論を捨て去って客観性を持ち込み、
不良で怖い人間のための音楽だったロックを、
女子高生がバンドやれるようにした。
そんな世代であることに誇りを持ったり、
もっと語ったりしてもいいんじゃないかなと思う。
しょぼくれてるんじゃないよと。ね。