RIDE + Modern Art

RIDEで一番好きな曲と聞かれたら、僕はやっぱりVapour Trailと答えますな。シャリシャリのリッケンバッカー(たぶん)のギターに漂っている「ちょっと音痴な」チェロの単音フレーズのリフレインがたまらん!(>_<)

前回の「どうしたって好きな音」の話と合わせて、僕の好きな感じ、わかって、つながれる人、いるかな?

無理かな。

言葉にしようとするとますます上手く伝わらないって、現代美術の展覧会に行った時に感じる矛盾と一緒だな。
解説は理解するツールにはなるが、逆に邪魔することもあるっていう、ね。

だからそもそも作り手は言葉じゃなく、作品で伝えようとしているんだし。
でもそもそも解説が無いと楽しめないアートって何よ? とか、
楽しむだけがアートじゃないんじゃ?とか、
そうやって答えのない堂々巡りが続くのね。

まーぁ、だから面白いんだけどね。結局「好き」か「好きじゃない」しかないんだし。
でも、高度な作品の中には、若い時嫌いだったのに、
年取ってくるとだんだんと染みてきて好きになったりするものもありますよね。

そう思うと、アートも音楽も、人生の長ーい営みに付き合えるような深さや重みがあって、
それが時代を超えて響くようなものだといいよね。

しかも、それをもし自らの手で作ることができたなら…、
「神」という言葉があまりに安くなってしまったこの国で、
双璧を成すほどに安くなってしまったこの言葉。

あえてそれを使うなら、「奇跡」が起きるかな。

どうしたって好きな音

昔からどうしたって好きな音っていうのが誰にでもあると思うんですけど、僕の場合、それは「チェロの音」なんです。

記憶にあるところでは、中1の時初めて聴いたビートルズの「Strawberry Fields Forever」の衝撃。

いやもっと前、小学校高学年の頃テレビの日曜洋画劇場で何度か観た「小さな恋のメロディ」で、主人公の小学生ダニエルが音楽のクラスで弾かされていたその音。

いやいや、もっと遡ると、小学校1、2年生の頃、お昼休み後の掃除タイムか、放課後に、よーく校内放送で教室のスピーカーから流れていたサン=サーンスの「白鳥」。チェロとハープだけのシンプルな曲。

たぶんその辺りが原点だと思います。

(知らなくて、もし興味ある人は、自分で調べてね)

でも正統派のオーケストラでバーンと鳴っているのには、あんまり興味が無かったなぁ。

だもんで、裸で、単音のそれがロックに乗っているという時点で、もうどんなバンドでも自動的に30点位スキ度が増すんですよねぇ。

先日渋谷の残響shopにお邪魔して購入したメルボルン発LauraのTwelve Hundred Timesは、それを思い出させてくれて当然スキ度アップの上、昔ドハマりしていた初期RIDEに近い感じで好感触。

普段ザラザラした音が好みなので、このアルバムのギターノイズは粒子が細かいというか、つまり全体的に僕にはかなりハイファイな印象の音作りに感じましたが、その分、メリハリも効いていたので、それもまた新鮮でした。Nao AnzaiさんGJ!!*\(^o^)/*

Laura – This Grey Earth
http://youtu.be/17Vuc12Q_8I