朝、昼と食事のダブルパンチを食らったし、かなり歩いて思いのほか時差の疲れも感じてきたので、そろそろ街歩きは切り上げてAustin Visitor Centerに戻り、預かってもらっていた荷物を受け取る。ちなみに、預ける時も返してもらう時も、担当は売店キャッシャーも兼ねている同じお姉さんで、明るくて笑顔の素敵な感じの良い人だった。
さて、再び荷物を転がしながら早朝にチェックした今夜泊まるホテルへと戻る。チェックインの午後3時は過ぎていたので、もう入れるだろう。
朝と同じように道路に面した2ヶ所の小さいガラス扉のドアから入ろうとするも、やっぱり開かない。
さすがにヘンだと思い、この建物を一周してみることにすると…、
あら、入口のロビーが裏側にある!!
現場レイアウトはこんな感じ。
入口周りは大きなパーキングになっている。
そっちがメインエントランスなのかよ!!
普通、道路に面している方にエントランスってあるんじゃないのかい。
しかし「普通」という常識が覆されるのも、海外へ行く価値である。
そのホテルを利用するのは車で来る客が大半だから駐車場を広く取っているのだ、という理屈からしたら、入口が駐車場側を向いているのはむしろ合理的だ。
はーぁ、きっとそういうことなんだろう。
半分解せないままエントランスへ。
ブレイズがバッチリ決まったヘアスタイルの黒人女性が迎えてくれた。
「今日はどうでしたか?」って言うから、
「早く着き過ぎたー。Austin Visitor Centerで荷物預けて1日街を歩いて回ったよ」って言うと、
「早く着き過ぎた」の部分をちょっと不思議がっている様子。
本当はそこで、朝ここに着いて入口が見つからなかったこと、もし入口をその時見つけていたら荷物をチェックインまで預かってもらえたのか、笑いを取りながら確かめたいところだったけど、けっこうくたびれていたのであきらめ、普通にチェックイン。そこを上手く説明するのは、僕レベルの英語ではパワーいるんすよ…。
部屋に入って一息。ここは最近、部屋の改装工事が終わったばかりとの情報を得ていたけれど、確かにお値段にしてはなかなか素敵な感じ。いいじゃーん。独り寝にはもったいないですか?あぁそうですか。
今回の全荷物はこれ(再掲)
飛行機で預けていた左下の迷彩キャリーバッグを開くと、中にこんな紙が。
これはつまり移動の途中で、
「TSAがチェックのためロックを解錠して、あなたの荷物の中身を調べました」
っていうお知らせですな。
バッグの迷彩柄が怪しかったのか、僕の風貌が怪しかったのか分かりませんが、海外旅行らしからぬテントや折りたたみチェアなんかは入っているものの、おかしなものは持ち込んでいないので構いませんが。
中身の物のそれぞれの位置も変わっていなかったので、たぶん開けてちょっと手でも突っこんだくらいでしょう。
もしかして逆にTSA対応の鍵を掛けているから、開ける対象に選ばれたのかな?
疲れたので速攻で風呂に入る。お湯も普通に出るのを確認してから、バスタブに溜めてプハー。
風呂上がりに今夜のプランを考えるが、近所にある大きなスーパーの情報をウェブで見ていたので、そこへ。
Whole Foods Market
http://www.wholefoodsmarket.com
Lamar Store
525 N Lamar Blvd. Austin, TX 78703
ここが素晴らしかった。デカい。食品が新鮮。総菜売り場だけでもバラエティーの豊かさに迷ってしまうほど。ビールやワインも世界中のあらゆるブランドが揃っている。この店に向かう道の途中には賑わい始めているバーもいくつかあったけど、ここで好きなお惣菜と飲み物を買ってホテルでゆっくりしようということに決定。
後から知ったが、このスーパーはオースティンが発祥で、今はカナダ、イギリスにも出店しているとか。オススメです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ホールフーズ・マーケット
んで、いろいろ見て回った挙げ句、最終的に落ち着いたのはこれ。
あれっ、日本じゃん(笑)
そう、枝豆にキリン一番搾り。買えるんですよ。普通に。枝豆は”Edamame”でなく”Boiled Soybeans”って書いてあった気がするけど、日本のスーパーの総菜で売っているものと全く遜色無いレベル。アメリカの食べ物の重さと大味さの洗礼を初日に浴びた僕としては、一服するに値する安らぎの味でした。
本当はこの夜、6th Streetに繰り出してバーをハシゴしたり、フェスの前夜祭イベントに顔を出そうかなと思っていたのだが、あまりに安らげたので翌日からの体力温存も考えてそのままホテルでくつろぐことに。
スマホやバッテリーを充電しながら気がつくと一番搾りは完食、いや完飲。
部屋のデスクの引き出しの中には、海外のホテルでは定番だが、聖書が入っていた。
しかもここはアメリカということで、初めてGideonの聖書を見た。
これで長年の謎だったビートルズの「Rocky Raccoon」の歌詞に出てくる、
「Only To Find Gideon’s Bible〜」
のくだりの本当の意味や雰囲気が初めてわかった気がした。
イギリス人であるポールがこの歌で設定している歌詞の世界は、アメリカはダコタのどこかの田舎町。
わざとそれっぽいアメリカンアクセントで歌い出しているわけで、そのアメリカンな世界を象徴するツールとして、アメリカでホテルの部屋の引き出しを開けると必ず入っている、このGideon’s Bibleを引き合いに出したに違いないのだ。
The Beatles – Rocky Racoon
https://youtu.be/_k8W4LE2xts
https://youtu.be/_k8W4LE2xts