みんなが引きこもり、 #stayhome になる事態になるなんて、
誰も想像もしなかったよね。これで最近思っている。
ライブでは決して再現できないような、レコーディング命で、
技術と労力を注ぎ込んだような音源の素晴らしさが、
また評価される時が戻って来るのではないかと。
CDが売れなくなり、バンドの生きる糧はライブがメイン。
レコーディング音源はライブのおみやげとして、
タオルやバンTの横に並ぶ物販グッズに成り下がっていたことに対して、
ずっと疑問に思ってきた。
デジタル化はレコーディングのコストを信じられないほど安くし、
パーソナルにした。
しかし、それの本当の価値を生かせていないバンドが多い。
COVID-19は音楽界にライブができない時代をもたらした。
今こそレコーディングでしかできない世界を表現する時。
数年ぶりにビートルズの青盤を部屋でひとり聴いている。
自分の原点はここ。
世界中をツアーして回って、熱狂で時代を作った初期の作品よりも、
その後ライブというものを一切辞めて、
レコーディングで作品を作り続けることにのめり込んだ時代の
ビートルズが今でも好きだ。
いつでも自分がプレイボタンを押した瞬間に、
そのレコーディング中のスタジオの中の熱気へと導いてくれるからだ。
こんなのライブで再現できっこない、
そういう完璧なプロダクションにヒリヒリするからだ。
そんな時代がやってくる。図らずもこの忌々しいウイルスのせいで。
そして今ならそれが、やろうと思えばベッドサイドでできるのだ。